日本の写真家・広川泰士の写真集『soomama soomama / そのまま そのまま』。自然と人間との関係性を軸にしたランドスケープ写真を中心に、近年もエキシビジョンや写真集を精力的に発表し続けている広川泰士。本書は、1987年に刊行された1st写真集で海外でも評価の高い一冊。晩年の植田正治のファッション写真に欠な存在であった女性スタイリスト・はたきみえと恊働で、日本の田舎を巡りながら、地域に根付き、自然とともに暮らす人々にデザイナーズ・ファッションを着せて、ポートレートを撮影するという異色のプロジェクト。時計屋の夫婦や料亭の女将がコム・デ・ギャルソンを身に纏い、農夫がイッセイ・ミヤケを着て、漁師がヨウジ・ヤマモトを羽織る。そこには、洋服はあくまで二次元なもので、人間やその人の個性があってこその産物であることに気付かされるとともに、純粋な人間とデザインされたコスチュームとの化学反応にも驚かされます。人間とファッションの関係性、そしてファッションの未来についても考えさせる素晴らしい写真集です。r r カバーヤケ・ダメージが多数ございます。中身の閲覧には支障ございません。r r 既に廃盤となっており、市場に出回ることの少ない大変珍しい品物かと思います。お探しの方に是非。